OpenOfficeのImpressで、アウトライン操作用のショートカットキーを

Ubuntoを試したついでにOpenOffice.org 2.0を導入。

以前OpenOfficeを試したときにも気になっていたのだが、PowerPointでは「Shift+Alt+right」でアウトラインテキストのレベル下げ、「Shift+Alt+left」でレベル上げといった具合に、アウトラインテキストの操作がキーボードだけで行えるのに、Impressの標準の状態ではアウトライン操作にショートカットが割り当てられておらず、マウスでいちいちツールバーをクリックしなければならない。

ということで、ショートカットの割り当てについてのメモ。

OpenOffice.orgでは、決め打ちのキーの組み合わせにしかショートカットを割り当てられない。そして、用意されているキーショートカットにはMicrosoft Officeのアウトライン操作に割り当てられている「Shift+Alt+xxx」のパターンがないのだ。事情はよくわからないが、Altキーのないプラットフォームも意識したつくりになっているということかもしれない。

仕方がないので、Impressでは「Ctrl+Shift+xxx」に機能を割り当てることにする。

PowerPointとImpressのアウトライン操作名称の対比

  1. 一つ上のレベルへ移動(PPT)->上へ移動(Impress)
  2. 一つ下のレベルへ移動(PPT)->下へ移動(Impress)
  3. レベル下げ->レベルを下げる(Impress)
  4. レベル上げ->レベルを上げる(Impress)

■Impressでアウトライン操作のキーショートカットを割り当てる

例)Ctrl+Shift+Rightに「レベルを下げる」機能を割り当てる

  1. Impressのメニューから[ツール]-[+カスタマイズ]を実行
  2. カスタマイズウィンドウが表示されるので、[キーボード]タブを選択

次の作業を行う。
①ショートカットキーの一覧をスクロールさせてゆき「Ctrl+Shift+Right」を選択(色が反転した状態)
②「機能」の「範囲」の一覧から「表示」を選択(色が反転した状態)
③「機能」の一覧をスクロールさせてゆき「レベルを下げる」を選択(色が反転した状態)
④「変更」ボタンをクリック
⑤ショートカットキーの右側に機能名(「レベルを下げる」)、キーの欄に「Ctrl+Shift+Right」がそれぞれ表示されればOK。
⑥①から④を繰り返し、次のようにキーを割り当てる

  1. 上へ移動:Ctrl+Shift+Up
  2. 下へ移動:Ctrl+Shift+Down
  3. レベルを上げる:Ctrl+Shift+Left

※「上へ移動」「下へ移動」「レベルを上げる」は、「範囲」の一覧から「表示」を選択し、機能の一覧をスクロールさせてゆくことで見つけられる。

⑦設定が終了したら[OK]ボタンをクリックしてウィンドウを閉じる。

■その他
PowerPointの場合、キーボードだけで複数のアウトライン行をまとめて選択(矢印キーとshiftキーを併用する)し、それを「Shift+Alt+Up/Down」で移動させることができるが、Impressではそもそも複数のアウトラインテキストをまとめて移動させること自体ができないようだ。

筆者がPowerPointを使う場合、思い付きをいきなりアウトラインでテキスト打ちしつつ、後から話の順序(やアウトラインレベル)を操作する・・・という作業をキーボードだけで操作することになれてしまっているので、Impressの操作性は正直ツラいものがある。そもそも筆者がMacユーザーのころはActa(アウトライナー)を使っており、Microsoft WordはActa代わりに使ってもいた。PowerPointも着想をアウトラインテキストでで書きなぐり、それを膨らませてスライド化できるツール、というところから入っていった経緯がある。

ここで取り上げたキーショートカットの問題も、「テキストメモ書き->アウトライン化->スライド化」というスライド作成作法を取らない、いきなりビジュアルから作成作業に入りはじめるような向きにとってはどうでもいいことなのだろう。しかし、筆者にとってImpressになじめない理由の一つになってる部分。

そもそも、OpenOffice.org Writerにいたっては、アウトライン機能自体が無視されている感じなのも不満。Wordの場合、アウトラインレベルに対応するスタイル書式がデフォで設定されていて、純粋なアウトライナーとして利用するのに面倒なので、Wordをインストールしたらアウトラインレベルのスタイル書式に手をいれ、標準.dotに反映させるのが最初の作業だったりする。